G30Sの本
今日は、以下の書籍の出版記念ディスカッションに行ってきた。
- Hendro Subroto. Dewan Revolusi PKI: Menguak Kegagalannya Mengkominismkan Indonsiea. Jakarta: Sinar Harapan, 2007. [ISBN: 979-416-895-0]
本の内容は、ざっと目を通した感じでは、930事件はやっぱりPKIが裏で意図を操ってい たのだ、というもののようだ。著者はジャーナリスト。色々と「新資料」を使っている らしい。その「資料」や著者の主張自体よりも、この時期に再び共産主義の脅威を語る 言説が出てきたことは、ある意味において興味深い。
それでも「救われた」のは、ディスカッサンもこの本を批判的に読むべきと主張してい たこと、会場からも同様の声が聞かれたことか。もちろん、その逆の人もいて、『共産 主義黒書』の数字を持ち出して共産主義が如何に残忍で恐しいものかを主張するお爺さ んとかいた。他にもロシアではボルシェビキ革命、中国では文化大革命、云々と文革を 持ち出した人がいて、やや顔が引き攣ったわけだ。
この本もいただいたが、ついでに貰った本は現在のインドネシアを共産主義の脅威から護れ!というトンデモ本…だなぁ。
- M. Alfian Tanjung. Menangkal Kebangkitan PKI: Strategi Perlawanan Nasional Menjaga Keutuhan NKRI. n.p.: Taruna Muslim Press, 2007. [ISBN: 978-979-25-3971-4]
あとは、その会場で買った本。
- Salim Said. Soeharto’s Armed Forces: Problem of Civil Military Relations in Indonesia. Jakarta: Sinar Harapan, 2006. [ISBN: 979-416-889-0]
- Salim Said. Legitimizing Military Rule: Indonesian Armed Forces Ideology, 1958-2000. Jakarta: Sinar Harapan, 2006. [ISBN: 979-416-887-4]
猶、最初に書いた二点は二冊ずつ貰っちゃったので、欲しい人がいたらご連絡ください。最初にメールが来た人に献上いたします。(僕のまだ知らない方でもオケ!)