演劇づいている
そんな訳で最近、演劇づいている。一昨日の夜は、いろいろあってサイモン・マクバーニー演出の『春琴』を立ち見で見た。前日は開演が一時間おしたらしいので心配していたが、ほぼ定刻に始まった。
で、内容は、ビミョ〜である。Politically correctな表現をすれば、サイモンの谷崎理解と僕の谷崎理解があまりにかけ離れている。畳で部屋の空間を作り、木の棒で空間を区切り、引き戸や坂を表現するのは面白かったのだが、ちょっとうっとおしかった。何よりも谷崎のエロが感じられなかったのが残念。幼少の春琴を(多分文楽の)人形を使ったりもしていたが、人形の持つエロティシズムを表現できていたとは思えない。また、陰翳礼讃にインスピレーションを得たというが、蝋燭も使ったライティングもわざとらしいと感じた。
以上、感想文。