インドネシアのニュース雑誌 Tempo がネットストアで色々PDFを売っている。便利かもしれないが、問題はどうやって支払いをするか、だな。クレジットカードをダイレクトで使うのはちょっと恐いな。せめてPayPal対応してくれると嬉しいんだけどなぁ。
Read Moreインドネシアの著名な詩人タウフィック・イスマイルに会ってきた。文学についてではなく、彼の反共的姿勢の背景を聞きにいった。で頂いた本。 Taufiq Ismail. Katastrofi Mendunia: Marxisma, Lenisma, Stalinisma, Maoisma, Narkoba. Cet. ke-3. (Jakarta): Yayasan Titik Infinitum, 2005. [ISBN: 979-98857-0-1] 彼の論理は我田引水なところもなきにしもあらずながら、もっともなところもあると再確認。 で、ほぼお隣りのKomunitas Utan Kayuにでお買い物。 Iwan Simatupang. Tragedi G-30-S 1965 dalam Bayang-Bayang Bung Karno Sang Peragu: Sebuah Kesaksian Kebudayaan atas Prolog-Epilognya (7 Januari 1965 – 5 Mei 1966). Bogor: Insan Merdeka, 2013. [ISBN: 978-602-98484-2-7] Sudjinah. Terampas Gelombang Pasang. Pustaka Jakarta: Utan Kayu, 2003. [ISBN: 979-96887-3-6] Sulami. Perempuan, Kebenaran dan Penjara. Jakarta: Cipta Lestari, 1999. [ISBN: n.a.] Misbach Tamrin. Amrus Natalsya dan Bumi Tarung. Bogor: AMNAT Studio, 2008. [ISBN: 978-979-16963-0-2] Jhon Pakasi. 1 Oktober 1965: Kudeta Soeharto. Jilid II. (Makassar), (2011). [ISBN: n.a.] Harsutejo. Kamus Kejahatan Orba: Cinta Tanahair dan Bangsa. Jakarta: Komunitas […]
Read Moreまずはアユ・ウタミの小説。念のため。 Ayu Utami. Si Parasit Lajang. Jakarta: KPG, 2013. [ISBN: 978-979-91-0538-7] Ayu Utami. Lalita. Jakarta: KPG, 2012. [ISBN: 978-979-91-0493-9] Ayu Utami. Pengakuan Eks Parasit Lajang. Jakarta: KPG, 2013. [ISBN: 978-979-91-0537-0] 次は、1965年9月30日事件の勃発により海外からインドネシアに帰れなくなったインドネシア人の小説。 Leila S. Chudori. Pulang: Sebuah Novel. Jakarta: KPG, 2012. [ISBN: 978-979-91-0515-8] その9月30日事件で殺害された将軍の一人、ストヨ少将の娘の著作。 Nani Nurrachman Sutojo. Kenangan Tak Terucap: Saya, Ayah, dan Tragedi 1965. Jakarta: Kompas, 2013. [ISBN: 978-979-709-693-9] と、9月30日事件についてのナスティオン将軍の発言などを集めたもの。どうやら、スハルト体制の崩壊で、スハルトを英雄視する9月30日事件史観が成立しづらくなったため、陸軍の面子を保つためにもナスティオン将軍を奉ろうという動きの一貫と見られる。 A. H. Nasution. Peristiwa 1 Oktober 1965: Kesaksian Jenderal Besar Dr. A. H. Nasution. Yogyakarta: Narasi, 2012. [ISBN: 978-979-168-312-8]
Read More主にジャカルタで購入した本。 Umar Kayam (trans. by Vladislav Zhukov). Javanese Gentry. Jakarta: Lontar, 2013. [ISBN: 978-070-8083-95-2; Para Priyayi の英訳] Douglas Kammen and Katharine McGregor (ed.). The Contours and Violence in Indonesia, 1965-68. Singapore: NUS press, 2012 [ISBN: 978-9971-69-616-0] Lee Hock Guan and Leo Suryadinata. Language, Nation and Development in Southeast Asia. Singapore: Institute of Southeast Asian Studies, 2007. [ISBN: 978-981-230-482-7] Bradley R. Simpson. Economists with Guns: Authoritarian Development and U.S.-Indonesian Relations, 1960-1968. Stanford: Stanford University Press, 2008. [ISBN: 978-0-8047-7182-5] Harold Crouch. Political Reform in Indonesia after Soeharto.Singapore: Institute of Southeast Asian Studies, 2010. [ISBN: 979-981-230-920-4] Mitsuo Nakamura. The Crescent Arises over the Banyan Tree: A Study of the Muhammadiyah Movement in a […]
Read MoreFaceBookにも書き込んだが、ウマル・カヤムの『パラ・プリヤイ』が翻訳され、一足先に送って頂いた。 ウマル・カヤム著(後藤乾一、姫本由美子、工藤尚子訳)『サストロダルソノ家の人々〜ジャワ人家族三代の物語』段々社、2013年。[ISBN: 978-4-434-17216-8] 原書は、Umar Kayam. Para priyayi: Sebuah novel, Pustaka Utama Grafiti, 1992. [ISBN: 9794441864] であるが、これが翻訳されるとは嬉しい驚きである。舞台となるジャワの世界と、ウマル・カヤムの用いる言語の故である。オランダ植民地時代に貴族ではない平民から「政府(下級)官吏=プリヤイ (priyayi)」になったサストロダルソノ一家の、独立後1960年代にいたる年代記であるが、ジャワの封建的な社会を前提とした小説を、日本語読者の理解できるように言葉を移すことは困難を極めたであろう。そして、その世界を描く言語は、敬語体系が複雑(怪奇)で、敬語レベルによって語彙までが変化してしまうジャワ語そのものが会話をはじめ至るところで用いられるのみならず、ウマル・カヤムの言語自体が「インドネシア語の皮をかぶったジャワ語」とでも言うべきもので、それが彼一流の味なのではあるけれども、これまた翻訳は想像もできないくらい茨の道であったろう。 こうした問題を問題を訳者たちがどのように乗り越えたか、あるいは回避したかも興味深いのだが、何よりもこの小説自体のもつ世界を是非日本の読者にも楽しんでいただきたい。ジャワやインドネシアについて良く知らない読者にも十分楽しんでいただける。(だって、マルケスの『百年の孤独』の読者がどれだけコロンビアについて知っているというのだろう?)
Read Moreマフユディン・ガウス著(後藤乾一編訳)『M.ガウス回想録—戦前期インドネシア留学生の日本体験—』(研究シリーズ No.3)、早稲田大学、アジア太平洋センター、2012年10月。[ISSN: 2185-1301] 著者の Mahjudin Gaus氏は、1933〜39年、当時オランダの植民地だった現在のインドネシアから日本へ留学した第一世代に属し、東京慈恵会医科大学にて正規学位を取得した。時代は違うが、ベトナムなどは東遊運動でそれなりの数の留学生が日本にいたが、戦前にオランダ領東インドから留学した人は限られている。まずその意味で極めて興味深い。 第二に、この回想録はインドネシア語なり英語なりで出版されたものの翻訳ではない。著者が生前に編訳者にタイプ打ちの英文原稿を託したものを翻訳したものであり、この回想録を読めるのは、実質日本語を理解できる者だけである。(日本語を解する)日本人として、これは実にラッキーなことだ。
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